歩く 落ち着いた左右対称のスクラッチ・タイルの外観 黒田記念館

 落ち着いた左右対称のスクラッチ・タイルの外観 黒田記念館
 JR東北線上野駅徒歩7分 2011年1月21日(金)歩く
 東京都台東区上野公園12
 鉄筋コンクリート造2階建、半地下階付
 昭和3年建築



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《 外壁は落ち着いたスクラッチ・タイルで覆われています 11.1.21撮影 》

 明治を代表する洋画家である黒田清輝の記念館。設計者は、岡田信一郎で、当時の東京美術学校教授で建築担当でした。




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《 トーチも壺も建物も左右対称でバランスをとる 》

 岡田は、古今東西の建築様式に精通していたといわれ、歌舞伎座をはじめ、明治生命館や関東大震災後のニコライ堂再建など数々の作品で知られています。この記念館は、中世ヨーロッパの貴族の館を参照したといわれています。




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《 正面両側の壺は鳥と竜を描いた丁寧な装飾です 》

 2年後には、ここに美術に関する学術的調査研究と研究資料の収集を目的として、 美術研究所が設置され平成12年まで業務を続けました。




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《 月桂樹の弧を描いてしなう枝の上に黒田記念館の文字です 》

 入り口の左右には当初から装飾として壷が作りつけられており、扉の左右には重厚な門灯があります。




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《 人の顔をした竜が大きな口を開けているように見える装飾です 》

 扉の上部の半円形の窓には黒田記念館の文字のあるレリーフがあり、扉につけられた郵便受けにも凝った装飾がなされています。




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《 階段を昇って天然採光の廊下を右に進むと黒田記念室です 》

 入り口の扉の上部にある半円形の窓にはアールヌーヴォ風のデザインになるレリーフ・パネルが取り付けられています。




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《 気品に満ちたフリーズ装飾 扉上部には黒田子爵記念室という文字あり 》

 黒田記念館の文字は、二階の黒田記念室の扉上部にある黒田子爵記念室と同じ分かりにくい篆書体(てんしょたい)で書かれています。




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《 記念室の天井は漆喰の花飾りで飾られ瀟洒な雰囲気です 》

 扉から中に入ると扉上部の半円形の窓に呼応するようなアーチをくぐって石の階段を昇ります。




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《 一階廊下には創設当初の様式をもとに近年再現したランプシェードがあります 》

 階段の床は木材、壁は白い漆喰でできており、一階から二階に向かう階段は木、地階へ向かう階段は石でできています。



 
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《 中段上部に2本づつのイオニア式列柱が8本並びます 》

 <評価 70クラス>
 外観のスクラッチ・タイルが特徴です。スクラッチはひっかくの意味で表面に引っかいた筋が入っているのが特色で、フランク・ロイド・ライト設計になる帝国ホテルに用いられたことから流行し、昭和初年頃の建物によく用いられました。階段の手すりはアールヌーヴォ風の鋳物を連ねています。黒田記念館の字が篆書体(てんしょたい)で統一的に使われたり、放射状に伸びる縁飾りは二階へと向かう階段の手すりの装飾と同じにするなど、内部装飾に統一感を持たせるために細かい配慮がなされています。

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