日本人の自然観・人工が好き

 日本人の特殊な自然観
 日本人は農耕民族であり、自然に親しむ国民といえるが、本当は自然より、人工の方が好きなのだといえるかもしれない。
 日本では自然というのは一つの約束事であって、植物でも動物でも、伝統的なイメージの中に、組み込まれている部分だけを見ている。
 つまり、ホトトギスはむやみに鳴かぬものであり、待ちくたびれた頃に一声なくものだ。桜の花は咲くよりも、散るものだ。日本全国、桜があろうとなかろうと、花といえば桜である。というのが約束であって、どの国の文化もいくぶんそういうところがあるにしても、特に日本文化は、自然を人間の感情とか思考とかの照り返しとしてみている。自然を擬人化するという文化も根付いている。


《 自然観:日本人は人工的に手入れされた自然を好みます 》

 自然というものに、実体とは別に文化の中の自然があって、それを集大成してしまったようなのが、「歳時記」であるといえよう。「歳時記」の中にはとにかく自然現象の事実とは無関係に、何月には何が起こるものであって、ある事件はある季節のものであると決まっている。日本全国こんなに北から南まで縦に細長い国になのに、それが決まっているというのは非常におもしろい。変化する自然だから、逆に決めておくという配慮ともとれる。
 西洋の人には、人間と植物との間に距離を置いて、第三者として冷静に観察するという態度があると思う。それが、われわれ日本人にはない。
日本人が自然というのは、加工された自然なのであって、環境問題というのは、文字どおりの自然と科学技術とのずれの問題である。そういう意味では、科学技術が対決する自然というものは、日本人は明治になってから初めて知ったのであって、昔はそういうものは存在しなかった。だから、日本人の自然観からいまの環境汚染の問題が出てくるのは当然といえる。

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現代の神話(ひとりごと)
Excerpt: 現代の神話(ひとりごと)
Weblog: 田中環境デザイン研究
Tracked: 2009-06-21 06:33